金本知憲の広岡達朗に対する本音が話題に!「説教してくるし人の話聞かない」
2022/04/04
現役時代、1,002打席連続無併殺打という日本記録を樹立し、1,492試合連続フルイニング出場と1万3,686イニング連続出場という世界記録を樹立した金本知憲さん。
広島カープと阪神タイガースで活躍し、阪神では監督も務めました。
「アニキ」「鉄人」と慕われ、18年には野球殿堂入りも果たしました。
そんな彼に説教をするどころか、人の話を聞いてくれないと言う人物がいました。
それは球界の大御所、広岡達朗さんです。
金本前監督が漏らした広岡さんへの本音についてご紹介します。
広岡達朗
広岡達朗さんは、現役時代は読売ジャイアンツ一筋で活躍し、監督となってからはヤクルトスワローズ、西武ライオンズを率い、それぞれリーグ優勝と日本一に導いた名将です。
94年には千葉ロッテマリーンズで、日本球界初のゼネラルマネージャー(GM)に就任しました。
早稲田大学出身で長身のすらりとした体型ということもあり、大型新人として入団した長嶋茂雄終身名誉監督と共に女性の人気が高い選手でした。
その反面、辛辣で歯に絹着せない物言いが多く、「打撃の神様」と呼ばれたチームの先輩、川上哲治さんとも衝突が絶えなかったと言われています。
広岡達朗に対する本音
14年3月8日に行われたトークショーでのこと。
この時登壇した金本さんは引退して野球評論家となっていましたが、会場となった明石市民会館は阪神ファンで満員に。
現役時代と変わらぬ人気を誇っていました。
トークショーは司会進行役のフリーアナウンサー、堀江良信アナとの掛け合いの形で進んでいきました。
阪神での裏話を毒舌を交えて話していく中で、球界の重鎮、広岡達朗さんについても言及しました。
それによると金本さんが現役の時、阪神のキャンプに臨時コーチとして来ていた広岡さんに、20分も説教されたそうです。
その時のやりとりを面白おかしく再現してみせた金本さんでしたが、そこには広岡さんへの不満が見え隠れしているようでした。
金本さんの指導に入った広岡さんは、彼のスナップスローを見てみたかったようで、
「金本君、スナップスローをやってみなさい」と命じました。
しかし、その時肩を痛めていた金本さんは、肩をかばってのスローイングをするしかありませんでした。
すると、「それはスナップじゃないんだよ」と広岡さん。
金本さんは、「わかってますよ。どうしても肩が思わしくなくて」と返しましたが、
広岡さんは「ふーん、そうなんだ大変だねぇ。スナップやってごらん」というばかりだったようです。
再度、「肩が痛いので」と金本さんは広岡さんに弁明しましたが、広岡さんにはそれが届かなかったようです。
「君はなんでこうやって投げるんだ?そんな投げ方してたら長く野球できないよ。もっと力を抜いて、体を使って。やってごらん」
指導に熱心な広岡さんには、金本さんの「肩が痛い」と言う声が届かなかったようです。
さらに広岡さんの指導は打撃にも及び、
「なんで君はこうやって打つんだ。もっとこうやって…。長く野球やりたいだろ?」
と言われたと金本さんは語りました。
このエピソードにはオチがあって、
「君、年いくつ?」と広岡さんに聞かれた金本さんが「42歳です」と答えると、
「おぉ、結構長くやってるんだねえ」と広岡さんは言ったとか言わなかったとか…。
このエピソードを公開した金本さんは、トークショーで広岡さんをバッサリと斬りました。
「アンタ生涯打率.240〜.250だろ。で、広岡さんを調べると35歳ぐらいで引退してるんですよ。ああいう年の取り方はよくないですね。若い人は絶対に耳を傾けないですよ」
野球を長くやる秘訣を説く広岡さんが、金本さんより短い35歳で引退したという落語でも聞いているような話。
会場を笑わせながら、金本さんは広岡さんへの本音を織り交ぜるのでした。
金本を絶賛
そんな広岡達朗さんですが、阪神タイガースの監督となった金本知憲さんを絶賛したことがあります。
金本監督1年目の2016年、開幕16試合を終えた時点での金本監督を分析した広岡さんは、積極的に若手野手を教える指導者としての姿勢を高く評価しています。
いつもは辛口な御意見番である広岡さんもこの日ばかりは違った様子で、
「現在の2位タイから巨人を倒しての優勝、育てて勝つ」
という難題を実現するように金本監督に期待したといいます。
「阪神は戦力的にも優勝できるチャンスですよ。開幕して一回りしましたが上々のスタートでしょう。監督が変わるとチームは変わるものです。金本監督からは『勝つ』『勝ちたい』というものが伝わってきます。打撃についても、選手に『頼むぞ』というだけではなく、ちゃんと『ああしろ』『こうしろ』と指導している。そこがいい」
と、金本さんの監督ぶりを褒めちぎっていました。
また、
「どんなコーチより金本監督が一番打撃の実績があるのだから、どんどん教えたら良いんです。最近の監督たちはどうも選手に遠慮しているところが見える。それではダメ。コーチに対してもです。しょうもないミスをしたら『何を考えてるんだ!』と文句を言ったらいい。金本監督にはそういうものがある。良い監督になる要素をたくさん持っていると思う」
とも語りました。「説教ばかり」と広岡さんに不満を持っていた金本さんは、この言葉をしっかりと受け止めたのでしょうか?
受け止めたとすれば、広岡さんをどう思ったのでしょうか?
金本さんのリアクションに興味が湧きますね。
人の話を聞かないという広岡さんですが、ちゃんと見るべきところは見ていたようですね。
なお、金本監督の初年度は4位で終わり、広岡さんの期待に応えられない結果となりました。
まとめ
いかがでしたか?
金本さんのトークショーでのエピソードを聞いていると、広岡さんとのやり取りはなかなか骨が折れる会話だったようです。
しかしながら一方で、広岡さんの方は金本さんの監督としての手腕を絶賛。
思いがけぬすれ違いとなったようです。
確実に言えることは、2人とも偉大なプロ野球選手であること。
それぞれに強いこだわりがあり、それが年齢差とも相まってぶつかってしまったのかもしれません。
金本さんが言うように、人の話を聞かずに自分から一方的に話をしていくだけ、と言うようなことは私たちもしないようにしていきたいですね。