野村克也、岩隈久志のダメな部分を糾弾!野村克則との因縁については・・・
名選手であり名監督でもある野村克也さんといえば、そのボヤキが有名でしょう。
まるで独り言のようなボヤキからは、様々な名言も飛び出しました。
そんな中で、野村さんが監督を務めたこともある楽天イーグルスで、エースとして君臨したこともある岩隈久志投手を批判したことがありました。
「痛い痛い言うばかり。息子が怒るのも当然」とのこと。
息子とは文字通り野村克也さんの実の息子で、岩隈投手が所属していた時に楽天でコーチを務めていた野村克則さんのことです。
岩隈投手と克則コーチに、一体何があったのでしょうか?
野村克也と岩隈久志
岩隈投手は1999年、大阪近鉄バファローズにドラフト5位で入団。
2004年に自身初の開幕投手に抜擢され、球団新記録となる開幕12連勝を達成しましたが、この年球団が合併したため、結果的に近鉄最後の開幕投手になりました。
近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの球団合併、さらには楽天の新規参入に伴い楽天イーグルスに入団。
その後メジャーリーグへとわたり、シアトル・マリナーズに在籍。
2019年からは読売ジャイアンツに移籍し、2020年をもって現役引退しました。
引退後はシアトル・マリナーズとアドバイザー契約を結びましたが、世界情勢の影響もあって現在は日本で仕事しているようです。
一方の野村克也さんにつきましては、当サイトの別の記事でもご紹介しているので、そちらをご覧ください。
カツノリ激怒
2007年8月23日のロッテ戦の最中、当時楽天のエースだった岩隈久志投手と野村克也さんの息子である野村克則育成コーチが、ベンチ内で殴り合い寸前の大ゲンカとなる内紛が勃発しました。
その様子はテレビカメラもとらえており、楽天ファンだけでなく多くの野球ファンの間で話題になりました。
ことの発端は7回表終了後。
三塁側ベンチで岩隈投手と野村克則コーチが激しく口論し、つかみ合いになる寸前で山田勝彦バッテリーコーチが体を張って止めに入り、橋上秀樹ヘッドコーチや紀藤真琴投手コーチも駆けつけ、なんとか殴り合いは回避されました。
どちらかというと野村コーチが強く叱責し、岩隈投手がそれに反論していると言う感じの図式でした。
岩隈投手はこの試合で先発しており、4回7安打3失点で降板します。
一部スポーツ新聞によると、KOされた4〜7回までロッカーにこもってベンチに出てこなかったようです。
また、携帯電話で会話していたという証言もあるそうで、これに対して
「中継ぎ投手が投げているのだからしっかり試合を見なければならない」と野村コーチが注意したところ、岩隈投手が反論したようです。
2007年の岩隈投手は、度重なる怪我で長期離脱していました。
しかし一方で、「仮病常習犯」というウワサも飛び交っており、野村克則コーチの父親である野村克也さんも
「あいつは痛い痛いばかり言っている」と批判していました。
母校である堀越高校の先輩でもある野村克則コーチとは、普段から仲が良かったとされる岩隈投手。
現役時代から兄貴肌だった野村克則コーチからすると、かわいい後輩のこうした態度に喝を入れたくなったのかもしれません。
この一連の騒動について野村克也さんは
「何を言っていたか分からないが怒られるようなことをしたんだろ。ロッカーで遊んでたんだろ」
と息子である野村克則コーチを擁護。
ネット上では岩隈投手への批判もあがりましたが、
「親が擁護しちゃダメだろ」「なぜ2軍スタッフのカツノリが1軍に帯同しているのか」
「親の七光りでコーチをやってるヤツに言われたらそりゃカチンとくるだろう」
などと、野村克則コーチへの批判も多くあがりました。
また野村克也さんは生前、こんなことを言っていました。
「プロに入ると多くの選手がその時点で夢を達成した思いに浸り、終着点だと思ってしまう。こうしてダメな方向に進んでしまう。だから入団は出発点に過ぎない」
プロ野球選手になって結果を出し、レギュラーに名を連ね、主軸、そして一流のスターと、目指すところに終わりはありません。
そんな中で野村さんは、岩隈投手についてこう言及しています。
「いちばん困るのが数字は一流で取り組みが二流の選手。楽天の岩隈は成績で見ればエースだけど、よく登板回避を申し出てた。ちょっとのことは我慢してチームのために投げる、といった気概がなかった。そういった選手は、監督として一流と認めるわけにいかない。だから若手には、『岩隈を見習うな』と言っていた。」
ノムさん天国へ…
2020年、野村克也さんが虚血性心不全のためこの世を去りました。
84歳でした。
野村さんは2月11日未明、自宅でぐったり倒れていたところを家政婦に発見され、病院へ運ばれましたが還らぬ人となってしまいました。
岩隈投手は野村さんの逝去について、次のようにコメントしています。
「すごく残念な気持ちというか、悲しい気持ちです。本当に野球の深いところを教えていただきました。エースとしての役割、立ち振る舞いだとかそういう大事なこともたくさん教えていただきました。技術だけではなく、組織としてチームとしての弱者の考えというか、チームとして戦うといったものというか、すごく大切なことを学ばせていただいたと思います。これまでたくさん野球界に貢献していただいたと思いますので、これからは天国で見守ってほしいというか、ゆっくり休んでいただきたいと思います」
まとめ
いかがでしたか?
以前当サイトで、斎藤佑樹投手とダルビッシュ有投手に関するエピソードを紹介した際も、同じような一幕がありました。
斎藤投手もその日先発だったものの打ち込まれ、早々と降板したのですが、その後ダルビッシュ投手にロッカールームで携帯電話をいじっていたところを目撃されます。
これにダルビッシュ投手が、
「誰のせいで中継ぎが頑張ってると思ってるんだ。さっさとベンチにきて応援しろ」
と激怒したことから、ダルビッシュ投手と斎藤投手は疎遠になったと言われています。
野村克則コーチも岩隈投手に対し、
「中継ぎが投げているのだから、しっかり試合を見なければならない」と叱責。
野村克則コーチの父親である野村克也さんは息子さんを擁護しました。
野球は団体競技です。
時には個を犠牲にし、チームのために動くことが要求されます。
チームメイトが頑張っているのだから応援すると言うのは、そう言うことなのかもしれません。
視聴者の皆さんはどう思いましたか?