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新庄剛志が清宮幸太郎にブチギレた理由!「あんなこと野球である?」

   

近年プロ野球において、主に塁上でのアウトかセーフかの審判の判定に対して異議を唱えたい時、

監督がリクエストを要求し、映像で確認してもらうことができるようになりました。

このリクエストは監督個人の判断のみならず、プレーしている選手から要求をお願いされることもあります。

選手からそうした要求をされた場合、大抵の監督は審判にリクエストを要求するのですが、

新庄剛志ビッグボスは2022年のある試合で、清宮幸太郎選手からのリクエスト要求をつっぱねたのです。

その理由は、清宮選手自身にありました。

清宮幸太郎と新庄剛志

清宮選手は、18年にドラフト1位で日本ハムファイターズに入団しました。

しかし、オープン戦中に腹膜炎で緊急入院するなどアクシデントが続き、開幕一軍入りを逃してしまいます。

それでも復帰後は一軍で高卒新人として打った本塁打の数が、王貞治さんと並んで歴代9位になりました。

21年は4年目にして初めて一軍出場なしに終わりましたが、22年は新庄ビッグボスのもとで、4番を任されるなどして徐々に結果を残しつつあります。

一方の新庄剛志ビッグボスは、90年にドラフト5位で阪神タイガースに入団。

亀山努選手と共に「亀新フィーバー」を巻き起こし、敬遠球をサヨナラ安打にするなど、記憶に残るプレーを数多く見せました。

01年からはMLBに移籍し、04年からは日本ハムファイターズに移籍して日本復帰。

新庄劇場によってパ・リーグを大いに盛り上げました。

引退後はバリ島に移住しながら、現地の子供たちに野球指導を行なっていました。

そして、20年にトライアウトを受験し、現役復帰を目指すと異例の発表。

結局現役復帰はなりませんでしたが、2022年より古巣日ハムの監督に就任しました。

清宮への苦言

新庄ビッグボスは秋季キャンプにて、清宮選手の脇腹をつまみ、

「ちょっとデブじゃね?痩せない?」と体型について指摘しました。

これに対し清宮選手が、

「痩せたら打球が飛ばなくなってしまうと思って」と反論すると、

「今もそんなに飛んでないよ」とピシャリ。

その後も新庄ビッグボスは

「昔の方が飛んでいた。それはスリムでキレがあったから。痩せた方がモテるよ」

と続け、清宮選手はダイエットを決意しました。

報道陣に

「プロとしていくら足が速くたって、ケガをしてしまったら一般人だからね。意味ないのよ。そういう選手はいらないよね」

と話していたことから、清宮選手にしっかりと体調管理やケガをしない身体を作ってほしい、という気持ちからのアドバイスだったのだと思います。

シーズンの移動中、東京から所沢までの間に弁当を7個食べたこともあった清宮選手は、

ダイエット指令を受けてから3個に減らし、2か月で10kgやせ、身体のキレが出てくるようになりました。

続いて、22年5月25日のヤクルト戦でのことです。

9回表一死一、三塁で清宮選手は勝ち越し適時打を放ちました。

この日は23歳の誕生日ということもあり、そんなめでたい日に彼はヒーローになるはずでした。

しかし、2点リードでなおも一、三塁の場面。

新庄ビッグボスは重盗を仕掛けます。

相手捕手の内山壮真選手は二塁に送球しましたが、三塁走者の清宮選手はスタートが遅れ、本塁でタッチアウトになってしまいました。

これに対し新庄ビッグボスは、

スタートが遅すぎる」と清宮選手に対して怒りをあらわにしました。

この時、清宮選手はベンチにリクエストをアピールしましたが、新庄ビッグボスは

「あのミスでそれどころではない。アウトでしょ」

と首を振り、腰をあげなかったのです。

試合後清宮選手は、

「守備とか走塁とか結構迷惑をかけたので、そういうところで流れがなかなかこっちに来なかったので、すごい申し訳ないです」

と発言していました。次の試合、清宮選手はスタメンを外されました。

新庄ビッグボスは、

「昨日のミスをね。本人にもチームメイトにもわからせるためにね。この悔しさでもっと集中力を高めてほしい」

と話していました。

これ以外に、万波中正選手も適時失策をした次の試合で、スタメンから外れたことがありました。

このように、ミスした次の日はスタメンに入れないという采配は

「新庄采配」と呼ばれ、育てながら戦っていき、調子が上がらない選手も一軍で起用し続けています。

新庄ビッグボスは野球脳のレベルを上げることを目指しており、走塁を特に重要視していました。

そのためあいまいなスタートを切り、リクエストを要求した清宮選手に怒りを爆発させたのでしょう。

清宮選手は50m走6.3秒と、プロの中ではあまり足が速い方ではありません。

だからこそ、しっかりスタートのタイミングを見極めなくてはいけません。

このほか清宮選手は、3-0からの4球目を振らない傾向にあります。

そこから追い込まれてしまい、三振をとられることが多いのです。

22年だけで3回ほどあり、その度に新庄ビッグボスから、

「俺は君を信じて右手のサインを出しているんだから、それを割り切ってバチーンととらえていきなさい」

と厳しく注意されていました。

基本的に3-0では、打たずに見送るのがセオリーとされています。

見送ってボールであれば四球になり、逆にそこでもし打って凡退となれば、

出塁のチャンスを逃すことになり、投手不利のカウントの中、相手投手を助けることになってしまいます。

野球においてバッターは、.300打てば一流と言われます。

これは逆に言えば、一流の打者すら7割もの確率で打てないということなのです。

そんな確率の中で、3-0で打って良いのは、点差がある程度リードして開いているか、チーム内で絶大な信頼を置かれている打者のみとされます。

つまり新庄ビッグボスは、清宮選手に3-0でも打って良いくらいの、チームで主軸の打者になることを期待しており、その心構えを持ってほしいと思っているのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?

近年ずっとBクラスが続いており、さらには中田翔選手の暴行事件が発覚するなど、低迷が続いていた日本ハムファイターズ。

そんな中で、チームの再建を託された新庄剛志ビッグボスは、清宮幸太郎選手に対して厳しいことを言うことがよくあります。

しかしそれは期待の裏返しであり、清宮選手にはそうやって期待されるだけの才能が秘められていると言うことなのかもしれません。

また清宮選手以外にも、ビッグボス政権下で若手選手が徐々に結果を残しつつあります。

本塁打を量産している万波選手や、キャンプ中に一気に体が大きくなった吉田輝星投手、

ケガから復帰した俊足の五十幡選手など、将来を期待されている若手が少しずつ台頭してきています。

22年も6月時点でBクラスの日ハムですが、ここから少しでもチームが上向いていくことに期待したいですね。

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