デーブ大久保、桑田真澄に嫌われていた!そのきっかけがこちら・・・
読売ジャイアンツにて、
「大久保が打てば負けない」
というジンクスが生まれたほどの実力を持っていたデーブ大久保さん。
92年にジャイアンツに移籍してから、サヨナラ勝ちを多く決めるなどして、日本一に貢献しました。
しかし、ゴールデングラブ賞を最多タイ記録となる8回受賞しているなど、苦労しながらも名声を轟かせた、
同じくジャイアンツで投手として活躍した桑田真澄さんとは、実は関係が良好ではなかったようです。
21年1月12日、桑田さんが投手チーフコーチ補佐として巨人に帰って来ることが決まる直前のこと。
高橋慶彦さんが運営するYouTubeチャンネル「よしひこチャンネル」にて、
「デーブ、桑田に嫌われてたの?」というタイトルの動画がアップロードされました。
動画にて、本塁打を打った翌日に出場できない日もあったと明かした大久保さんは、なぜ桑田投手に嫌われていたのでしょうか?
デーブの実力と評価
大久保さんは水戸出身で、周りに巨人ファンが多く大久保さん自身も巨人ファンでした。
84年のドラフト会議で、西武ライオンズから1位指名を受けて入団。
二軍打撃コーチから「太ってるからデーブ」とあだ名を付けられ、長打力を持ち味としていました。
西武時代には、野球留学で1年間アメリカに行ったこともあり、帰国後はジュニアオールスターゲームでMVPを獲得し、イースタン二冠王を受賞するなどの実績を残しました。
しかし、守備があまり上手ではなかったことと、肥満体形が当時の監督に嫌われたことにより、起用は少なくなります。
捕手としてもリードを評価されなくなり、優秀な外国人打者の入団により二軍生活になりました。
その後、92年にトレードでジャイアンツに移籍し、いきなり正捕手として起用されました。
前半戦が終了した時にはボーナスをもらうなど、順調に見えましたが、オールスター終了後に失速し、正捕手の座も奪われてしまいました。
それからは村田真一選手と正捕手の座を奪い合い、本塁打を量産するなどしてまた調子を取り戻しましたが、
リードとキャッチングの面で村田選手に敗れ、
主に二番手捕手や代打として起用されるようになっていきます。
苛烈な一面もあり、球審に容赦無くクレームをつけたり、怒りが収まらぬまま打席でバットを2度叩きつけたりするなどといった行動が話題になったりもしました。
ただ一方で、当時のジャイアンツには闘志を前面に出さない選手が多かったため、逆に監督から評価されたりもしています。
28歳で現役を引退しましたが、コーチとの確執が原因だったとされています。
衝撃の告白
大久保さんは現役時代、桑田投手にバッテリーを組むことを拒否されていたことを暴露しています。
大久保さんは桑田投手のコントロールを絶賛していましたが、同時に桑田投手とのバッテリーはとても少なかったようです。
実際に92年、大久保さんが移籍して最も勢いのあった年に、2人は12試合バッテリーを組んでいますが、成績は3勝7敗と相性が悪いです。
前日の試合で大活躍してもスタメンになれない時があり、その試合が桑田投手の先発だと気づいた大久保さんは、打撃コーチに率直に尋ねたそうです。
すると、
「お前知らないのか?桑田がお前に受けてほしくないって言ったんだ」
と答えられ、自分が嫌われていることを知りました。
日刊スポーツは、逆転3ランを放った後スタメンになれなかったことを、次のように書きました。
「桑田、大久保と相性合わず スタメンに村田」
当の桑田投手は「誰だって構いません」
とコメントしていますが、やはりその後も村田選手が捕手に起用されています。
93年の4月から大久保選手が引退するまでの2年以上もの間、2人がバッテリーを組むことはありませんでした。
これに対し大久保さんは、
「桑田はコントロールが良いから、捕手のリードが試される。自分よりも村田の方がリードは断然上、経験が違う。だから諦めた」
と話しています。
相性の問題だけではなく、実力差もあったのでしょう。
桑田投手は、何でもできる選手と言われています。
理想的な投球フォームと野球に取り組む姿勢は模範とされ、彼を目標とする選手も多くいました。MLBにも挑戦し、所属したパイレーツでも
「大事な場面でストライクが取れる」と評価されていました。
その後、「あらゆる方向で野球の勉強が必要」と、引退してから10年間は現場に戻らずにいた桑田コーチ。
鉄拳制裁が当たり前という体育会系的な野球の指導法を
「体罰は必要ない」「体罰はスポーツとして最も恥ずかしい卑怯な行為」「指導者が怠けている証拠」
と否定し、暴力禁止を訴えました。
そんな桑田コーチだからこそ、カッとなって暴力的になる大久保さんとは、相性が合わなかったのではないでしょうか?
大久保さんは現役を引退した後、古巣西武のバッティングコーチを務める予定でしたが、暴力事件を起こしたことで書類送検されました。
そして二軍バッティングコーチになったものの、選手に暴力行為を働いたことで契約を解除されているのです。
現メジャーリーガーの菊池雄星投手とのエピソードについては、こちらをご覧ください。
桑田さんと大久保さんの相性の悪さは、指導の姿勢の違いからも明らかです。
また、大久保さんはカーブを捕る時にミットを下げて捕っていたそうで、桑田投手は試合中にこの仕草を注意するシーンがあったとのこと。
大久保さんより打てなくても、守備が上手い捕手を希望したそうです。
このことから、桑田投手は大久保さんの性格を嫌っていたというよりは、リードや単純な捕手としての能力を重視した結果、他の人を選んだという見解が多く見られます。
真面目な性格の桑田さんは、
「嫌い」と表立って言うことは無さそうですが、暴力事件を起こした現在の大久保さんに対して、
桑田コーチが決して良い顔をしないことは明らかです。
まとめ
桑田真澄コーチが、直接デーブ大久保さんに対し
「嫌い」と言ったことは無く、あくまでコーチ経由で大久保さんが聞いたことが、明らかになっただけにすぎません。
「嫌い」の意味も明かされていないため、大久保さんのどこを嫌っているのかすら分かっていません。
しかし嫌われているとはいえ、大久保さんは
「受けていて眠くなる」
という独特の表現で桑田投手を評価しており、捕手から見ても彼の実力は確かなものだったようです。
大久保さんは現在、デーブ大久保名義でタレント活動を行い、野球解説者としてもその声を聞くことができます。
デーブ大久保チャンネルというYouTubeチャンネルも運営しているので、今後桑田コーチとのエピソードが聞ける機会もあるかもしれません。
そして桑田コーチの方は、早稲田大学でプレーしていた時とは別の角度から野球を学び、
21年から指導者として再びジャイアンツのユニフォームに袖を通し、
22年は一軍投手チーフコーチを務めています。
6月下旬時点では新型のウイルスで陽性となり、巨人のベンチにいられない日が続いていますが、カリスマ性があり、これから指導者としてさらなる活躍が期待されています。
大学院での学びを得た彼に指導してもらった選手が、今後球界を牽引するような選手になることを期待したいですね。